Message
1964年ジョン・ベルによって提唱されたベル定理は，物理学の実在観を根底から覆す大発見でした．この定理は，物理学のみならず，科学哲学や量子情報科学の分野にも計り知れない影響を与え，科学の歴史に深い足跡を残しました．2022年には，ベル定理の実験的検証がノーベル物理学賞を受賞し，その重要性が再び世界に示されました．
ベル定理は科学史上最も深遠な結果の一つとして讃えられ，その示唆する内容は今もなお新たな研究の道を切り拓いています．本研究会では，ベル定理の60周年を祝し，その含意や意義を物理学，科学哲学，量子情報科学の視点から改めて探求します．参加者が知識を深め，新たな洞察を得ることで，ベル定理がもたらした革命的な知見を次世代へと繋げることを目指します．
Information 
●日時：2024年9月3日 9:00-19:00 (開場 8:40)
●第一部
（日本語）9:00-15:50，第二部（英語）16:00-19:00
●場所：現地参加・・・芝浦工業大学（豊洲キャンパス・交流棟501）/ Zoom オンライン
●参加料（お茶菓子代含む）：現地参加：一般 2000円，学生 1000円 / オンライン：無料
Program
詳細なプログラムはこちら．
時間(JST) |
タイトル/Title |
講演者/Speaker |
所属/Affiliation |
言語/ |
|---|---|---|---|---|
9:00-9:10 |
開会の挨拶 | 北島 雄一郎 | 日本大学 | 日本語 |
9:10-9:50 |
ベルの不等式とその前後の歴史（チュートリアル講演） | 谷村 省吾 | 名古屋大学 | 日本語 |
9:50-10:30 |
マクロ系のエンタングルメント --- その後のシュレディンガーの猫 |
清水 明 | 東京大学 | 日本語 |
| 休憩（10分） | ||||
10:40-11:20 |
ベル不等式の実験的検証について | 平野 琢也 | 学習院大学 | 日本語 |
11:20-12:00 |
高エネルギー物理とベル不等式 | 筒井 泉 | 日本大学・KEK | 日本語 |
| 昼休憩（1時間） | ||||
13:00-13:40 |
緩和ベル不等式とその応用 | 木村 元 | 芝浦工業大学 | 日本語 |
13:40-14:20 |
It from Bit: 実在から"実在"へ | 杉尾 一 | 上智大学 | 日本語 |
| 休憩（10分） | ||||
14:30-15:10 |
科学的理解とコッヘン・シュペッカーの定理 | 北島 雄一郎 | 日本大学 | 日本語 |
15:10-15:50 |
理解できないものが実在できるか？ | 森田 紘平 | 神戸大学 | 日本語 |
| 休憩 | ||||
16:00-16:10 |
Opening Remarks for the second part | Gen Kimura | Shibaura Institute of Technology | English |
16:10-16:50 |
Bell inequalities from two minimal physical assumptions | Michael J W Hall | Australian National University | English |
16:50-17:30 |
“Impossible” measurements in quantum field theory are possible but not ideal | Nicolas Gisin | University of Geneva | English |
17:30-18:10 |
The applied side of Bell inequalities: device-independent certification |
Valerio Scarani | National University of Singapore | English |
18:10-18:50 |
Semiquantum Tests: Closing the "Nonlocality Gap" in Space and the "Clumsiness Loophole" in Time | Francesco Buscemi | Nagoya University | English |
18:50-19:00 |
Closing Remarks | Izumi Tsutsui | Nihon University and KEK | English |
Application Form
参加登録はこちらの登録Form（←クリック）からお願いします．
期日 2023年9月1日まで
Organizers
主催：木村 元（芝浦工業大学）
共催：北島 雄一郎（日本大学），谷村 省吾（名古屋大学），筒井 泉（日本大学・KEK）