何が学べる?

本学科では、熱力学、材料力学、流体力学、機械力学、制御工学、機械設計など、一般的な機械工学分野の学科で勉強する知識と経験を実践的に学ぶことができます。 また、本学科は機械工学だけではなく、電気・電子工学、データサイエンスやAI(情報工学)、物理学、工業デザイン、社会科学、認知科学など、幅広い科学技術分野の知識や経験を得ることができます。

本学科では、機械工学とともに、あらゆる科学技術を統合して社会が抱える問題を発見・解決する際に不可欠なシステム統合力(システム思考)や、物理学(量子力学)、生物学、工業デザイン、認知科学、社会科学などの広範な科学技術分野に関する学びの機会があります。また、システム理工学部の他学科学生とチームを組んでプロジェクトを進める学科横断型科目も豊富にあるため、他分野への寛容力を身に付けられることも重要なポイントです。 これは、システム理工学部という学際的な雰囲気のなかでこそ実現できるものであり、他大学や本学 工学部の機械系学科では得られない学びの特徴です。 また、本学科がある大宮キャンパスは、システム理工学部の全学年と工学部・デザイン学部の1~2年生が学んでいます。そのため、学生(サークルや部活動など)の活気にも満ちあふれています。本学科の学生は、4年間、活気に溢れ、緑に囲まれた大宮キャンパスでじっくりと学ぶことができます。


学科の魅力は?

本学科の最大の魅力は、機械工学と広範囲にわたる科学技術の知識を融合させ、社会が直面する技術的課題の発見と解決を可能にする「システム思考」を身につけること、さらにそれに伴う卓越した実践力を養うことができる点にあります。そのため、1つの専門にとらわれず、多様な将来へのキャリアパスを選択できることが特徴です。事実、本学科の卒業生は、機械系分野だけではなく、電子・情報分野、デザイン分野、総合技術管理など、さまざまな科学技術分野で活躍しています。

さらに、教育に熱心な教員が集結しているため、単に学ぶことに留まらず「研究・開発」に至るまでの教育が徹底している点も大きな魅力です。実際に当学科は、本学の中でも特に大学院進学率が高く、これはその証明だと考えられます。


卒業後の進路は?

機械制御システム学科では、機械工学を軸として、幅広い学問分野に関する知識・経験を養います。さらに、システム思考によって統合最適化による社会問題の解決をはかる手段を実践的に身に付けて、社会へ羽ばたいていきます。

そのため、「ものづくり」「ことづくり」に必要な幅広い素養や知見、経験を有しているため、産業界からの信頼も厚いです。本学科の卒業生は、自動車を始めとする輸送用機器、電気機器、精密機器から巨大化学プラント、技術コンサルタント会社、食品や文具など身近なものまで、「ものづくり」「ことづくり」に関わるすべての業界で活躍しています。 また、近年では、大学院教育重点化の流れもあり、学内でも高い大学院内部進学率を誇っています。大学院を修了した学生は、さらに幅広く、より専門性が高い職種で活躍をしています。


学生へのサポートは?

本学科には、芝浦工業大学のなかでも教育熱心な教員が多く集まっています。そのため、日々の学びの中で生じる疑問や悩みを気軽に相談できる雰囲気ができています。 また、学科独自に学年担任とは別に副担任を設けています。毎年度、定期的に副担任面談を実施し、学生生活での不安や疑問を解消したり、学修状況や将来のキャリア形成に関する相談にきめ細かく対応しています。


4年間の学びを具体的に知りたい!

機械制御システム学科では、基礎知識から応用までを着実に身に付けられるように段階的なカリキュラムを用意しています。また、勉学に励む中で、学生自身がキャリアや志を立てられるように全教職員がサポートしています。

1年次

数学や物理といった学問の基礎を学びつつ、システム思考を知り、将来キャリアを見据えた志を立てる! 大学しっかり学ぶためには、将来のキャリア形成を意識した志を立てることが重要です。幅広い理工学分野に触れることができる機械制御システム学科では、学生自身の興味に合わせて、多様なキャリアを想い描きながら学生生活を送ることができます。数学・物理学・力学などの機械工学に不可欠な基礎力を養いながら、機械システムの設計・製造に不可欠な基盤技術を学ぶ。それと平行して、システム思考や幅広い理工学の素養を育みます。

◇Pick Up Classes!

力学I
講義中に行う実演を通じて自然の法則が成り立つことを体感することができます。また学生たちが自ら教科書を作成するアクティブラーニングを取り入れており、通常の物理の講義では味わえない魅力ある講義となっています!
機構学
いきなり専門用語が飛び交う授業ですが, 一緒にいっぱい考えながら進めています. ぜひ新しい学問にチャレンジしていきましょう!)全体ならば「基礎数学, 制御工学」(機械は「制御」まできて, ようやく社会貢献へとつながります. この科目はその制御の根底にある数学的知識を学び, その利用法を理解できます. とてもわかりやすい授業なのでおすすめです!
データサイエンス
広範な理工学分野で不可欠な素養となりつつあるデータサイエンス・AIの原理と応用について、座学・演習を通して実践的に学びます。
創る
システム教育の入り口となる学科横断型PBL(Project Base Learning)です。システム理工学部全5学科が協働で行う本学部の名物授業です。この授業を通して、社会が抱える漠然とした課題を具体的に落とし込み、異分野協同で解決し、成果をプレゼンテーションで伝える術を身に付けます。
機械工学実習
実習を通じて、機械製図や材料加工(旋盤、フライス盤、CNC工作機械による加工)のスキルを身に付けることができます。

2年次

機械工学の知識・経験を深め、システム的手法とともに異分野への知見を拡げる! 振動工学、材料力学、流体力学、熱力学という機械系4力学やシステム制御に不可欠な制御工学をしっかりと学び、機械系技術者・研究者としての基盤を築きます。また、4力学を駆使して実際に機械システムを設計し、その方法論を学びます。さらに、システム的な課題解決アプローチや、理学・デザイン学・電気電子工学などの幅広い分野への知見を拡げていきます。

◇Pick Up Classes!

メカトロニクス
座学と実習のハイブリッド授業です.テキストで勉強するだけでなく,電磁リレーやPLC(Programmable Logic Controller)を使ったシーケンス制御やマイコンを使ったリアルタイム制御の回路作成やプログラミングを行うことで理解をより深めることができます.
ものづくり工学
企業の第一線で活躍している技術者の方々(主本学卒業生)を特別講師として招聘し,機械システムに携わっている技術者達の色々な経験談や事例を通じて,ものづくりに必要とされる基本的な項目,取組み方,考え方等を整理し,いかに自らが実践できる能力を養うかについて解説する.
デザインエルゴノミクス
機械系の学生にもとっつきやすいデザイン系の科目です.人間工学という体系化された分野に感性工学を追加した講義です.講義科目ではありますが体験型のアクティブラーニングを取り入れ,動作解析や行動分析を学びます.2年生から受講できる科目ですが3年生も多く履修しています.
設計製図
機械系4力学、機械材料、加工工学などの知識を応用して、機械システムの設計計算手法、材料・加工法の選定法、部品図・組立図の作成といった機械設計プロセスを実践的に学びます。
エンジニアリングプラクティスII
グローバルPBLや企業でのインターンシップでのプロジェクトを経験をすることで、技術者・研究者としての実務を体験する。技術者・研究者としての職業経験や多分野・多国籍のプロジェクト活動を通じて、主体的かつ積極的に将来キャリアをデザインできる能力を養います。

3年次

物理現象を工学的に分析する力や、システム統合による課題解決法を実践的に身に付ける! 数学・物理学・力学などの機械工学に不可欠な基礎力を養いながら、機械システムの設計・製造に不可欠な基盤技術を学ぶ。それと平行して、システム思考や幅広い理工学の素養を育みます。

◇Pick Up Classes!

線形システム基礎論
数学的解析手法および制御工学の基礎を学んだ上で,現代制御の内容を議論するものです.この科目を履修すると,フィードバック系により制御対象を望ましい特性に変える方法や,手に入る情報だけからシステム内部の信号を推定する方法を学ぶことができます.これらの概念はロケットやロボット制御,自動運転に実際に応用されているもので,それらの技術がどのようなアイデアから生まれていったものなのかについても考えます.「制御工学」は実にエキサイティングです!
伝熱工学
日本を含めて世界中どこの大学でも機械系の学科では必ず「熱力学」を勉強します.もちろん熱力学はとても重要ですが、その知識だけでは熱機器を作ることはできません.熱力学では熱の移動速度を考えないためです.伝熱工学では,熱力学と流体力学の知識をベースに,熱の移動速度を推定する方法について学びます.理論的にスマートな計算で済むものもあれば,先人の努力により獲得された知識をベースに泥臭い計算をしなければならないものもあります.いずれにせよ,熱の移動速度を知ることができると,ものづくりの技術がアップグレードされることは間違いありません.人は90℃のサウナに入れるのに,どうして90℃のお風呂には入れないのか?どうしてダウンジャケットは暖かいのか?なんで電子レンジで食品を温められるのか?空はどうして青いのか?そんな素朴な疑問に答えるヒントをくれるのが伝熱の知識.伝熱工学で普段の生活がちょっとだけ楽しくなったりするかもしれません(補償はできませんけど).
機械工学実験I, II 座学で学んだ振動工学、材料力学、熱力学をはじめとする工学知識を、実験を通じて論理的に検証していきます。また、モータやロボットの制御実習を通じて、メカトロニクスの実践スキルを身に付けていきます。この過程で、実験スキルやデータ処理スキル、論理的説明力を養います。
創生設計
あなたはメーカーエンジニアとして革新的なキックボード商品企画を行うというロールプレイを行います.

4年次

卒業研究を通じて、実社会が抱える問題への統合的アプローチを身に付ける! 学生の興味に合わせて各研究室へ配属され、各学生へ与えられた研究課題を統合的に解決するための知識・技能を養う。また、研究を通じて、技術者・研究者に不可欠な論理的思考力や課題に対する探求力・解決力を養っていく。1研究室あたり4~10人の少人数教育で、社会に貢献できる人材をきめ細かく育成します。 研究室の情報はこちら!


教育研究上の目的・理念・ポリシー